ここは、松戸にある大学病院の歯学部で指導を受けています。
きっかけは、同じ保育園に通っている拓也のお母さんが、障害児を親切に診て
くれる歯医者さんが筑波にあると言われ、予約して診察を受けた後に紹介され
た病院です。
物を噛まないで飲み込んでしまったり、ちよっと堅い物を「ペッ」と吐き出し
てしまったりしていたので、正しい食べ方を少しでも小さい時期に覚えさせ、
歯のケアも一緒にできればと思って通い始めました。
レットの子供は、自分の意志がうまく表現できないので、常に気を付ける必要
があります。
歯が痛いと、食べ物も満足に食べられなくなってしまいます。
また、食べ方は、プレスピーチであることも言われて、下、唇、口の使い方の
練習でもあります。
上唇の力がまったくなく、スプーンから食べるのが大変なことが分かりました。
上唇の力がつき、食べ方が少し上手になり、コップで飲む練習も始めました。
自分で、物を咬み切る練習と、コップでの飲ませ方を習いました。
上唇の力を測定器で測定すると、30gしかありませんでした。
上唇の力は最低80gは必要です。
上唇の力が弱いと、普通のスプーンから物を食べるのが難しいので、平らな
特殊なスプーンを買い、練習することになりました。
この時は、
・前歯でかじり取らせるようにする
・唇をなるべく使うようにする
との指導を受けました。
なかなか、予定が合わず、通院期間が空いてしまいました。
普段使っているコップを、鼻と頬があたるところを削ってもらい、飲みやす
く加工してくれました。
上唇の力を測定したら、30g→80gと力がついてきました。
これくらいの力がついていれば、水分も、自分でゴクンと飲み込めるはずで
すが、このへんはまだうまくいきません。
今日の指導は、
・スプーンは下唇の上に載せて上唇が降りてくるまで待つ
・水分はコップを使い、スプーンならば横に向けて口に入れる
・前歯でかじり取ることも練習する
食べ方も上手になりました。
パンなどは、上口蓋の窪みに貼り付いてしまい、まだ、上手に食べられませ
んが、多少堅い物ならば、食べられるようになりました。
そろそろ、水分はコップで摂るように奨められましたが、まだ、うまく飲み
込めないので、イライラしてしまうため、ほ乳瓶を併用します。
今日の指導は、
・前歯で咬み切らす時は少しづつ食物を口から離さずに数回かじり
取らせる
・コップでの水分摂取の時はには顔を下向きにして、下唇を内側に
押して、コップから啜り込む動きを引き出す
・ほ乳瓶からの水分量を減らす
・おもちゃ咬み遊びを積極的にする