奈々の発達遅れが見つかり、市の保健婦さんにお願いして、市の療育施設を紹介
してもらい、通いはじめました。
いろいろと日常生活での関わり方を中心に教わり、緊密に連絡を取り合い、情緒
面、運動面では、少しづつ良い方向に向かっていました。
まだ、共働きで、奈々を保育園に預けながらの療育で、保育園では、欲求が少な
く、自分の世界にこもりやすい奈々は、他の元気な子供たちの傍らで、静かに
一人遊びをしていることが多かったと思います。
(きっと、つらかったと思います、気がつかずに、ゴメンネ)
ある時、三郷市の公園で、お祭りみたいなものがあった時、親子劇場の人たちと
出会い、さくらんぼ保育を実践している、つくし保育園を知り、何故、電話をか
けたのか覚えていませんが、奈々の様子を話したら、すぐに連れてきて、様子を
見せなさいとの話となり、つくし保育園を訪ねました。
園長先生に見てもらい、体の筋力が弱い割に、体の緊張が強く、視線が合わない
こと、1才半で歩かないのは脳に何かあるのではないかということになり、脳神
経内科と小児科の先生を紹介してもらい、診察を受け、てんかんの脳波がみつか
り、治療を始めました。
土曜日、日曜日の会社が休みの日は、夫婦、そろって、奈々の療育に励みました
が、一日3回の食事、掃除、洗濯、1週間分の買い出しに割かれる時間の予想以
上に多いこと、奈々の起きている時間の少ないこと、奈々の食事に1時間もかか
ることもあり、実質的な療育時間が取れずに、気持ちばかり焦り、この大事な時
に、こんなことで良いのだろうか?との疑念にかられていました。
その時、会社の先輩から、「さくらんぼ坊や」のビデオを会社の休み時間を利用
して見せてもらい、障害児が、健常児とともに、自然に生活し、健常児との自然
なふれ合いの中、自立していく過程を見て、こんな保育園で生活できたら、きっ
と、良い方向に向き、実質的な療育時間がとれると思いました。