私(父)は、7月1日に、4年半ほど伸ばしていた髭を剃りました。
私の顔を見た人は、一様に驚きます。
私の髭は、奈々の障害が見つかり、取手に引っ越す前、過労からインフルエンザにかかり、無精髭を伸ばしました。
取手に移る前だったこともあり、取手に移り、奈々が歩くまで全力を尽くそう。その決意を忘れないために、奈々が自分の足で歩くまでは、髭を見るたびにその決意を思い出すように剃らないで伸ばし続けようと伸ばしてきたものです。
6月30日(土曜日)に、いつものように、室内でハートウォーカーに乗せていました。この日は、なぜか、1時間も乗っているのになぜか、上機嫌です。いつもなら、1時間も乗ると怒り出すのに。
ちょっと、目を離しているすきに、右足が、いつの間にか前に?確かに、右足は、後ろにあったはずだが?
見間違えかもしれないと思い、右足を後ろに戻しました。しばらく、見ていると、右足がするっと前に出ました。見間違えではありませんでした。この時は、家内も、一緒に目撃をしました。
ハートウォーカーを買った、九州に電話をかけ、1歩が出たという報告をし、これを1歩と考えて良いかと聞いたところ、奈々のよなあまり意欲の無いように見える子でも同じような期間で、同じような反応を示したそうです。
今まで、親や療法士が介助し、体重移動をさせ、前から引っ張ったりと、誰か人が手を貸して前に進むことは出来ましたが、自ら足を前に出したのは、これが初めてでした。
この1歩を祝して、長い間伸ばしていた髭を剃ることにしました。
7月7ー8日と、背が伸びて体に合わなくなったハートウォーカーの調整に九州に行ってきましたが、ここでも、調整後にハートウォーカーに乗っていたところ、1時間ほどしたところで、みた、右足が出ました。今度は、大きく1歩を踏み出したのです。その場にいた、関係者がみんなで大で、「動いた」、「確かに1歩でた」と叫び、拍手が起きました。
まだ、1歩が出ただけで、先は長いと思いますが、最初は、何をしても足が前に出なかったところから、4年半の歳月をかけて、自分で足を前に出すようになりました。
しみじみと、幸せを感じた一瞬でもありました。「頑張って良かったと」。